2010年8月の記事
座・村民 ~この道はいつか来た道の巻~
村政座談会も残すところあと2公民館。
某スポーツ競技で目にする終盤の"ストレートラインステップ"を踏むかのように気力で、そして、この
雰囲気を惜しむかのように座談会に臨んでいます。
昨日の座談会の舞台は、黒葛原(つづらのはる)公民館。
この黒葛原公民館に向かう途中、車窓からの景色を眺めながら、「黒葛原では、みちきり(道路
の除草作業)を競うようにして行い、いつも道をきれいにしているんだよ」・・・という誰かに教え
てもらった話をふと思い出しました。
今年も公民館までの沿道には草が生い茂ることなく、日頃からこまめに除草作業が行われているこ
とが私にもわかるほど気持ちのいい集落道となっています。
村内に住むある方はこうおっしゃいます。
「集落道と水源の管理状況を見ればその集落の活力がわかる」・・・・・・と。
黒葛原公民館も決して人口が多いという地域ではありません。
けれども、「競うように」刈られたこの道路には、人数では計ることのできない館民の方々の姿勢・こ
だわりのようなものを感じるんですよね。
村内では、この黒葛原公民館と同じように至る所で夏場にみちきりが行われ、行政に全てを依存しな
い住民の方による道路維持活動が行われているんです。
そんな心地のいい道を今日もまた走らせていただきながら、本日はいよいよラスト座談会の会場、八
重の平(はえのひら)公民館へ。
ラストは高速スピン並に酔いが回りすぎてのフィニッシュかもしれません。。。
林だ林だ
3回転-3回転のジャンプを跳び続けていたような先週の連続村政座談会。
各公民館では本当に考えさせられる意見ばかりが出て大変有意義だったのですが、元々目が弱い
私にはこの連夜の会議の疲れが週末にどっと押し寄せてきます。
そんな時にはコチラ(↓)の光景が癒してくれるんです。
だんご屋のおてらちゃん。
どこにいるのか当ててみて♪・・・・・・・・・・・写真を撮っているのでいませんよ!
これは、今年度の「諸塚村育林コンクール」で見事に優等に輝いた川の口公民館出展の
スギ林!
審査対象となったスギの胸高直径が、どれもほとんど同じ値だった事には驚きと同時にとても感心さ
せられました。
見ていてとても気持ちがいいんですよね。
素人目線で大変恐縮ですが、生産者の方の育林に対する姿勢や想いが伝わってくるようでした。
この育林コンクール。
毎年村内16公民館から部門毎に代表の森林が出され、どの公民館も甲乙つけ難いような森林ばか
りがエントリーされているんです。
ただただ改めて感じたことは、諸塚村が「林業立村」を掲げる村であること。
このような素晴らしい育林の積み重ねが、諸塚村のきれいな山の景色を作り上げているのでしょう
ね。
写真には写らない美しさもあるから。
花の名は
お盆の頃から山間地域の至る所で見かける白い花があります。
おそらくユリの一種だとは思うのですが、ユリも花びらの模様等によっていろんな種類があるようで正
式には何という名前の花なのかわからないんですよね。
そこで、今回はこの花の名をココ調!
第1予想:ヤマユリ
一般的なヤマユリとは開花時期が異なるようです。
第2予想:テッポウユリ
花びらが横を向いて咲いているのでこれだ!と思ったのですが、若干花びらの模様が違うような気が
します。
第3予想:タカサゴユリ
テッポウユリに似ていて、花びらの模様や開花時期からみても一番近いような気がします。
しかし、この種の花は突然変異が多いようですので、テッポウユリであったりタカサゴユリの一種であ
ったりするのかもしれません。
結局、どなたに聞いてもわからない・・・・。
はてさて、一体この花の名は!? (教えTell me?)
花の名はともかく、私が感心させられたのはその繁殖力。
この時期、国道327号から諸塚村内にかけてあちこちの道路擁壁やフェンスからも顔を出して咲き誇
っているんですよね。
すさまじい成長力です。
その勢いにあやかりたいと思っているうちに彼岸花の咲く季節が間近。
白から赤へのバトンタッチ会見が行われる秋へと突入していきます。
ゲゲゲ!
ほんとにあった痛い話
村内のとある集落と水源地をつなぐパイプ。
ひとまず水源のお話はおいといて、今回は、このパイプをたどって集落から遠~く離れた水源地の調
査に向かう途中に起きた「ハプニング」のお話です。
地主の方を含め4人で水源地を目指していたその時、最後尾を歩く私のすぐ前を歩いていた同僚のK
君(↑)が突然絶叫し始めたんです。
よく見ると、K君の足元で無数の小さいハチ、その名も「シババチ」が噴水のような勢いで飛び出
していました。
どうやら地面にあったシババチの巣を誰かが踏みつけてしまったようで、運悪く3番目のK君が集中
攻撃を受けたのです。
このシババチは、 クマバチやスズメバチよりも小さく毒性は弱いけど、とにかく刺されると痛い!とい
う業界では有名なハチ。
ちょうど足場が悪い所だったので走って逃げることもできず、あっという間に10箇所近くも刺されて
痛々しい姿と化したK君だったのでした。
目の前で人がハチに刺されるのを初めて見た私は絶句・呆然、そして青いイナズマ。
「寺原さん、早く逃げて!」の声を聞いて我に返るとひたすら逃亡開始です。
もちろんシババチの写真を撮る余裕なんてありません。
(おかげさまで刺されずにすみました。)
シババチの存在は諸塚に来てから初めて知りましたが、山には資源がたくさんあるけれど厄介な
敵も多いですね。
"食べられる"クマバチとは違い、「ハチよ、来い」とのんきな事を言ってばかりもいられないようです。
山道を歩く時には「十分な装備」と「徹底した足元注意」を心掛けようと思った今日の出来事。
本人の気持ちを代弁させていただくと・・・・・・・「笑いごとちゃうで」 !? (お大事に!)
座・村民 ~ラストスパートの巻~
今日は諸塚公民館の村政座談会でした。
6月末から始まった2年目の村政座談会も、既に16公民館中11公民館で終了。
最後にお伝えしました7月16日の七ツ山の座談会以降も、
塚原(つかばる)公民館 ・ 飯干(いいぼし)公民館 ・ 松の平(まつのひら)公民館 ・
立岩(たていわ)公民館 ・ 川の口公民館 ・ 家代(えしろ)公民館 ・ 荒谷(あらだに)公
民館 ・ 諸塚公民館で行われてきました。
これまでは週1~2公民館ペースで行われていたのですが、今週から31日までは水曜日を除いて
全ての日に座談会が予定されているという猛チャージぶり。
フィギュアスケートに例えると、演技後半に難易度の高いジャンプを連続して跳び続けるようなもので
しょうか・・・・・・(1.1倍の加点がほしい!)
今になって思うと、8月中旬は「スパイラルシークエンス」のようにゆったりとした日々でしたね。
この村政座談会では、鳥獣被害・後継者対策・健康づくり・廃校活用策など、公民館ごとに出される
意見や課題が異なっていて、 やはり今年も公民館ごとのカラーを感じているところです。
残すは4公民館。
最近、体にまとわりつく脂肪を削ぎ落とすために、村内のプール(100円!)でひたすら泳いでいる私
ですが、8月の残りは泳ぐどころかひたすら座る日々が続きそうです。
どんな意見が飛び出すのか注目してます。
ラストスパートの鍵を握るのは、やっぱりSP(少な目のプリン体)でしょうか・・・・・。
空と諸塚とのあいだに
前回御紹介しました柳の越(やなぎのこえ)園芸団地。
今回はその外観編です。
緩やかな地形の山を農用地として造成し、高齢化が進む山間地域の農業に後継者が積極的に参入
できる環境づくりを目的として作られた施設で、国や県の補助も受けながら平成18年度から整備が
進められてきました。
標高約870メートルの高地に位置する16棟のハウス施設では、夏秋野菜を中心にスイートピー
(冬)などの生産も行われていて、山間地域にあって独自の生産体制を確立しているんです。
山間地域の高冷地気候等の条件を活かした付加価値を高める農業。
一方で、山林地形を平らに造成するためにはかなりのコストもかかります。
まだまだ試行錯誤の連続かもしれませんが、先日都農のスーパーで見たように、諸塚産のほうれん
草のみが並んでいる光景は、これからの中山間地域における農業の希望なのかもしれませんね。
↑ 柳の越団地から諸塚中心部方面を望む。
諸塚と空とのあいだには今日も爽やかな風が吹く。
そんな天空の団地で、今日もおいしいほうれん草が集荷に向けて準備されていますよ。
それにしてもなんて素晴らしい景色なんでしょう。
今年の秋の新しいMyたそがれスポットに当確です!
真夏の野菜
夏の野菜は?・・・・そう聞かれるとキュウリ・トマトー♪が思い浮かびますが、
ここ諸塚村で生産される夏の野菜で浮上してくる作物名は、なんとなんと「ほうれん草」なんで
す。
村内にあるハウス栽培施設・柳の越(やなぎのこえ)園芸団地に行くと、一面にほうれん草
の"大海原"が広がっていて、まさに今出荷のピークを迎えようとしていました。
標高800メートル以上の場所に設けられたこの園芸団地では、夏場の冷涼な気候を活かした作物
として「冬野菜」の代表格であるほうれん草を栽培し、「諸塚産の高冷地野菜」の名で出荷し
ているんです。
たしかに、諸塚村中心部から柳の越団地まで上がっていくと、真夏にもかかわらず涼しいので私の
大汗カラータイマーも珍しく鳴りませんでしたね。 (夜は寒いくらいかも)
先日、実家のある都農町に帰った際に地元のスーパーへ買い物に行くと、野菜コーナーにはなんと
諸塚産のほうれん草のみが陳列されていました。
この時期の主役は「諸塚産」とばかりに強い存在感を放っていましたよ。
パッケージの右下には生産者の方のお名前が書かれたシールが貼ってあり、生産者の方の顔が思
い浮かんできてちょっとした安心感がありましたね。
「生産者の方の顔」・・・・と言えば、昨年諸塚に来たばかりの頃の私にこの「真夏の野菜」の存在を
教えてくれた人がいるんです。
その人は、この緑の大海原の向こうで収穫しているポパイのセーラーマン(↑)
・・・・・・・ではなく、柳の越団地内の生産者の1人であり、南川青年団仲間の松永H基君。
H基君とは、青年団の初顔合わせの際に「ほうれん草王子です!」と自己紹介され、当時は頭の
中が「??????」でいっぱいになったものですが、後で知れば諸塚産ほうれん草栽培の若手の
ホープ。
今思えば「たしかにね~」といった感じです(笑)
私にとっては生産者の方の顔が見える諸塚産ほうれん草。
大変おいしゅうございますよ!!
私も、ほうれん草と鶏肉を"オリーブ"油で炒めた『なんてこったい!パスタ』を作っちゃおうかな。
そろそろ。
ハチよ、来い!?
今夏、諸塚ライフを過ごす上でディープなインパクトを与える「ハチ獲り」業界に異変アリ?
地元の方の話では、今年は雨が多かったためかクマバチをあまり見かけないそうで、この時期にし
ては巣作りが遅いらしいんです。
昨年以上に山中に入ることが多く、毎回ハチよけネットをかぶって決死の覚悟で臨んでいる私にとっ
ては、まさに「ラッキー!」って感じの情報ですが、たしかに今年はこの時期に飛行中のクマバチをあ
まり見かけないような気がしますね。
見かけない・・・ということは、酒宴の席に登場してくる時期も遅れるということを意味します。
ハチが好物な方にとっては、獲れたての"新蜂"が待ち遠しいことでしょう。
当面は冷凍保存したクマバチが酒の肴ですね。
(さすがに、ハチのビンテージものはないと思います・・・・・。)
しかし、ここ数日の猛暑の間にもどこかで着々と成長しているのではないでしょうか!?
自称"ハチ獲りハンター"H君の出動ももうすぐかもです。
↑ 昨シーズン獲得されていた巣の一部。見慣れない方は遠くから眺めてくださいね(笑)
私も「ハチが大好物!」・・・・とまではいきませんが普通にいただきます。
・・が、立派に成長された飛行中のクマバチとなると話は別。
奥義「だるまさんがころんだ」(ひたすら静止)を繰り出しますよ。
たんけんぼくのむら
『富士山は、登る山ではなく眺める山』
そんなコメントをたまに耳にしますが、私から言わせてもらえば、諸塚の山も「眺める山」・・・・・・と思
っていたんです。
そんな甘い考えもはかなく消えさることになりました。
登山ではありませんでしたが、用材を伐採する際の作業路開設の調査をするため、写真の山(↑)の
尾根から下の集落まで一気に下山したのです。
下山と言いましても、一般登山の山とは違いますので、けもの道のような細い道の連続。
そして、やがて道から外れて藪の中を一気に直滑降していくことになります。
当然、今季何度発令したかわからない大汗警報アゲイン。。。
きれいに育った樹木も、私にはまるで「バーコード」かアニメキャラの「顔に描いた縦線」のように見え
てしまう瞬間もありましたね。。
しかし、そこには眺めているだけではわからない山間部の貴重な資源がたくさんあったんです。
まずは、「クロモジ」の木(↑)
高級つまようじの原料となるそうですよ。
四国の"葉っぱビジネス"にあやかって、"つまようじビジネス"として和菓子の世界に売り込めるか
も!?
「アオキ」もぶさぶさ。
こんなに生い茂っているということは、まだシカが立ち入っていない地域なんだそうですよ。
そして、白いなば。
きのこ博士のK君(同僚)に食べられるか鑑定してもらおうと思いましたが、下山途中に落っことして
しまいました・・・・・課長が(笑)
こうして仕事で行った調査もいつしか探検状態。
諸塚の山は資源と可能性がいっぱいでしたね。
ヒノキとスギの木間違えた。
はい! あるある探検隊、あるある探検隊・・・・・・・あり得ないそうです。
しるし
諸塚村・立岩(たていわ)公民館にある桂(かつら)地区。
4月のエコツアー、十五夜祭り、霜月祭り・・・・と何度も訪れたこの地区に、諸塚村と私との"しるし"を
作っていただきました。
今、この桂の集落の一角で小さな森づくりが行われているんです。
発起人は桂地区在住の甲斐重勝さん(↓写真左)
「諸塚村と縁があった人の名前をこの森に記しておきたい。そして、将来この桂を思い出し、家族や
孫達を連れてきてもらえれば・・・・・」
そんな重勝さんの御厚意で、この森に私の分まで植樹していただくことになったんです。
ありがたき幸せ。・・・・・・と同時にひたすら恐縮でした。
森の中央に植樹されたその木はハナモモ(花桃)。
私の名前を記した札を立てさせていただき、根元に土をかけていきました。
そして、この「桂の森」の今後の構想については、またあらためて語り合う約束もしたんです。
この森づくりには、永年にわたり村長として、そして村民として村づくりに心血を注がれてきた重勝さ
んの熱い想いを感じますね。
この森を通じてこれからも桂地区の皆さんと、立岩公民館と、そして諸塚村とつながり続けていけ
る・・・・・・・それが諸塚と私の"しるし"なのだと思うとワクワクします。
こういう地域とのつながり方もあるんですね。
しかし、私の場合は孫の誕生を待っていたらいつになるかわかりません(おなじみマイナス思考)。
「当面は1人でも毎年管理作業に行こうかな~。」・・と思案していたら、私が札をつけたハナモモのと
なりにも1本のハナモモを発見!
そこには、諸塚村と深~いつながりをもつK君(緑のふるさと協力隊OB)の名を記した札が立ってい
たんです。
やっぱり持つべきものは・・・・・イニシャルK!?(笑)
(枯らさない為の予防線を、今微妙なニュアンスで私は示そうとしています)
でも自分でしっかり見守っていってこそ森づくりですよね。
立派な森に育ちますように。
上り線
お盆期間中は実家のある都農町へ。
国道327号を日向方面へ下って帰省する途中、ごくごく自然なことだけれども、珍しい光景を目に
しました。
この国道327号を日向から諸塚・椎葉方面へ向かう側、いわば「上り線」の車の数が多く、車両
の列が途切れることなく続いていたんです。
諸塚村も含め、いわゆる「入郷(いりごう)地区」にお盆で帰省されていたのでしょう。
「上る」対向車とすれ違いながら、「現住所は別として、故郷に帰って来られる方の人数を含めれば諸
塚村は何人ぐらいになるんだろう」・・・・・・そんなことを考えてしまいました。
そして、以前立岩地区在住の甲斐重勝さん(元諸塚村長)が、
「集落の無人化はあっても、集落の消滅はないと思う。」とおっしゃっていた事が思
い出されます。
たしかに、こうやって帰る「家」があり続ける間は諸塚村とつながり続けていくのであって、本当の意
味で人がいなくなることはないのでは!?・・・・と、自分と重ね合わせて思ったりもするんです。
「上り線」の混雑は、山間地域にとって大変喜ばしいことなのかもしれませんね。
「ただいま~」、「行ってきまーす」・・・・・・・渡る際にいろんな挨拶を交わしている国道327号沿いの
「夢の大橋」(↑)
お盆も終わりが近づきいつもの光景ですが、そんな中にも秋の気配を感じ始めました・・・・・。
あわ踊る
お盆に入りました。
お盆と言えば盆踊り、また四国ではこの時期の「阿波踊り」が有名ですが、 ここ諸塚村でも秋の新
嘗祭に献穀する粟(↑)が七ツ山の風に吹かれながらそよそよと踊っているようでした。
6月に種を蒔いた時にはうまく生育するかどうか心配された粟も、地元の生産者の方の御尽力によっ
て順調に生育しているようです。
約1ヶ月前には何もなかった畑(↑)。
→→→<早送り>→→→
→→→→→ 今ではこのとおり!
(奥の方では"ひとりぐらしのバリエッティ"がこの成長の勢いにあやかろうとしています。。)
ところで、普段私達が食べ物として口にするものの多くは店頭に並んだ状態で目にしますが、夏場の
こういう生育過程を最近はあまり意識して見ていませんでした。
米や粟を蒔けばそのまま実がなるわけではなく、夏場の地道な草取りや害虫の防除作業などその
手入れは様々で、かつ、大変そうです。
その分、収穫を迎えた時の喜びもひとしおなのでしょうか。
そういう点では、諸塚村は絶好の「食育」の場。
エコツアーをはじめ各種体験プログラムの中で、食物生産の現場をほんの少しですが垣間見るこ
とができるのではないかと思うんです。
エコツアーのみならず「 大豆応縁倶楽部」等のユニークな取り組みもあるんですよ。
こりゃ知らにゃあ村・村ですね。
↑ 七ツ山の大地で踊る粟とそれを見守る"実家ぐらしもアリエッティ" (担当者M)
あれから・それから・これから
8月11日。
今日でこの駐在員ブログを開始してからちょうど1年になります。
思えば1年前。
当時は「8月11日朝8時に一斉アップ」という段取りになっていたのですが、前日の川の口公民館の
村政座談会が"宿泊コース"となったこともあり、当日の朝に大慌てで作成したのを覚えています。
(諸事情により私だけ8時12分のアップになっています・・・・・。)
あれから1年。
それからの諸塚村ライフでは、様々な活動を通じて自身のあらゆる人生経験値を更新していき、この
ブログでもたくさん御紹介することができました。
読み返してみると、一種の「諸塚日記」になっていて懐かしく感じます。
この間、現在の職場の同僚をはじめ私の周囲は目まぐるしく変化しているようですが、私は動かざる
こと北極星のごとし。。。
しかし、そんな中でも諸塚村に対するイメージは自分の中でもずいぶんと変わってきたと思うんですよ
ね。
これから夏が過ぎ、秋に入って秋祭りの練習等も始まると加速度的に時間が経過していくのではな
いかと思っています。
昔なつかしの「風船アイスクリーム」が、終盤になって一気に口に吸い込まれていくようになる感じ
で・・・・・・。
慌ただしく過ごす中にも精一杯取り組み、諸塚村にいた「何か」が残せたら・・・・・と思っています。
赤い帽子(↓)とかではなく。。
以上、1周年の節目ブログでした~。
(まだまだ続きますよっ。)
新・しいたけ物語 第2回「なばも高度成長期!?」
村内川の口公民館・石原バル(いしはらばる)地区に建設された巨大な施設(↓)
これは、諸塚村が誇る椎茸(なば)を栽培する施設・「しいたけ団地」なんです。
村内には他の地区にもこのような巨大なしいたけ団地がいくつか建設されていて、どこも入居者(椎
茸の原木)でいっぱいなんですよね。
石原バル地区の「しいたけ団地」は最近オープンした、いわば椎茸界の"新築マンション"。
ご覧のとおり(↑)現在は入居待ちの状況なのですが、間もなく多くの椎茸原木達でどっと混む予定
でございます。
しいたけの原木栽培の多くは露地で栽培しており、村内のいろんな場所で黒いシートをかぶせた
「ほだ場」を目にすることができますが、場所によっては傾斜地で栽培されている方も多く、生産者
の方、特に御高齢の方にとっては傾斜地での栽培は体力的にも大変のようです。
一方、「しいたけ団地」内は平地となっているのに加え、黒い遮光性の天井で覆うことによって露地
で栽培する場合と変わらないような環境設定となっているため、一箇所で効率よく栽培が行えるとい
うメリットがあるそうですよ。
バリアフリーに配慮した生産現場とも言えますよね。
「しいたけ団地」という言葉は、諸塚村で椎茸が主要な産業であることの表れだと思うのですが、
日本の高度経済成長期に各地に団地が増えていったように、諸塚村の椎茸産業も成長に合わせて
住まい(栽培)環境が多様化しているような感じでしょうか。
産業の成長を見据えた栽培施設の整備、そして、これに先人達から受け継がれてきた「椎茸栽培に
注ぐ心」が加わればまさに"鬼に金棒"。
きっと、
「やっぱりいい"なば"!100人食べても皆おいしい」は間違いなし!?
機動戦士ケイトラ
私が所属する諸塚村消防団本部では、数班に分かれて定期的に消防用ポンプ車の点検を
行っています。
取水できる場所までポンプ車等を移動させ、揚水がスムーズにできるか等を確認していくんです。
そして、諸塚村のような山間地域の消防で欠かせないのが私の中の"赤い彗星"「軽トラ」。
山林火災等の消火作業では、細い作業道や集落道を通行して現場に向かう必要があるため、小回
りが可能な軽トラがその機動力を発揮するそうなんです。
こちら(↑)が軽トラに積載している山林火災用の小型ポンプで、起動して揚水から放水まで
の点検を行っています。
小型ポンプとはいえかなりの威力で水が放水されていました。
消火栓がないような場所での山林火災の際には、一刻も早く取水が可能な水路等を確保する必要
がありますので、やはり小型ポンプの機動力が大事になるようですね。
このポンプ点検は、無いにこしたことはない火事に備えて点検しておくものですが、この日も大きい方
のポンプ車の自動揚水がうまくいかない場面もあり、日頃の定期的な点検の重要性を感じたところで
す。
どうかこの赤い軽トラの機動力を発揮する機会がありませんように。
見えない星
村内某所の水田に映る青い夏空。
またしても夏空写真(ネタ)か・・・・・・と思われるかもしれませんが、今回の写真は深刻な状況を撮っ
たものなんです。
植えたはずのイネがなくなっています!
ただでさえ農地の少ない諸塚村に、こんなに土地を余らせて田植えするはずもなく、土地所有者の方
のお話では、ある朝自分の田に行くと前日まであったはずのイネがべらりとなくなっていたらしいので
す。
1枚の水田の約4分の1のイネが一夜にしてやられていました・・・・・。
これでは、やる気をなくしてしまいますよね。
自称"はみ出しデカ"(注:お腹・容姿ではない)の私も現場確認に向かいましたが、こんなに本格的な
水稲被害を目にしたのは初めてでした。
現場検証の結果、星(主犯)はシカという説が最有力。
このあたりではこれまでシカによる水稲被害はあまりなく、収穫期にイノシシ用の電柵を設置するの
みだったそうですが、シカにも頭を悩まされ始めました。
星(シカ)は、普段なかなか我々の目の前に姿を見せようとしないので厄介ですよね。
耕作者の方もすぐにシカ用電柵を設置して対抗。
今のところこれ以上の食害には遭っていないようです。
シカをはじめとする鳥獣被害から農作物等を守るためには、時として「駆除」という仁義なき戦いへと
発展してしまいがちですが、シカも食べていいエサと食べてはいけないエサの選別ができるわけで
はない(悪気はない)ので、みんなで力を合わせて「寄せ付けない工夫」も考えていく必要があるよう
ですね。
されど、VS 荒らし。
坊っちゃんがゆく ~夏色吐息編~
各駐在員ブログでも登場しましたほおずき。
ここ諸塚村でも年々生産量が増えてきており、青春を思い出させるようなオレンジ色の果実は、青い
空とは異なる「夏色」としてすっかりこの時期の風物詩となりつつあります。
やはり寒暖差のある高冷地では色づきもより鮮やかになるそうです。
先日、このほおずき収穫の最盛期を迎えている川内公民館・奥畑(おくばた)地区に行って
きました。
この奥畑地区(5世帯)でも、ほぼ全世帯の方がほおずきを栽培されていて、まさに「ほおずき集
落」(勝手に命名)といった感じでしたね。
さぁ!我らが"坊っちゃん"こと夏目君(緑のふるさと協力隊)の今週の現場はこの奥畑地区です。
・・・・・・・・・ところが、ハウスの中の坊っちゃんは少々意気消沈気味!?(↓)
実は、今週6日(金)に宮崎市内にある諸塚村のアンテナショップで開催される「ほおずき祭り」
(販売会)に出荷するため、奥畑地区のほおずきはほぼ収穫作業が終わっている状況だったので
す。
おまけに、6日に販売会のお手伝いのため赴任後初の宮崎市行きを夢見ていた坊っちゃんでした
が、その日は既に別の現場が決まっていてお預けになってしまったのです。
そんな坊っちゃんでしたが、今では毎日たくさんのほおすきに囲まれ充実したボランティア生活を送っ
ているようです。
心なしか今日は顔がオレンジ色に見えました~(少し前にチューハイを飲んでいたためですが・・)
さて、6日(金)に予定している諸塚産ほおずきの販売会は、
「ふるさと物産館 海幸・山幸 」で行われます。
残念ながら坊っちゃんは行けませんが、皆さん是非お立ち寄りください!
ほおずき灯篭で諸塚村をはじめ山間地域をつなげられるときれいだろうな~・・・・・・
そんな空想を抱いている私の傍で、やっぱり坊っちゃんは夏色吐息?(笑)
嗚呼!夏休み
諸塚の青い夏空の下で、
子供たちがすいか割り。 めぇ~ん!
やっぱり・・・・、
夏ですね!
夏休みですね!!・・・・・・・(子供達は。。)
思い出しますね!!!・・・・(ずいぶんと昔を。。)
こんなハイテンション、かつ、どこか哀愁が漂う私を見かねたのか、週末に南川公民館の玄関口・
堰堤(えんてい)付近で行われた「川祭り」にお招きいただきました。
耳川の支流・野川谷川(のごうだにがわ)の川原。
耳川本流と合流するこの付近には「鳥の巣ダム」があり、ダム周辺は「堰堤(えんてい)」という地名
のようなそうでないような独特の愛称で地域の人達から親しまれているんです。
「川祭り」は、この周辺に住んでいる人や昔住んでいた方が集まって水神様をお祀りするとともに、川
原でつかの間の「夏」を感じながらひとときを過ごすこの時期恒例の行事となっているようです。
この日、子供達ヤングチームは昼の2時から夕方6時頃までひたすら川遊び。
はーくん(小5・松原出身)に「てらばるさん」と名付けられた"カワニナ"の乗った小舟(スイカの皮)
が、わずか5秒であっけなく川底に沈んでいったのは何時頃だったでしょうか(泣)
そして、アダルトチームはビールにホルモン・・・・と日の入りまでごっとりプリン体三昧デス。。
子供たちが無邪気に川遊びを楽しんでいるのを眺めながらのバーベキューは、我々大人まで楽しくな
り、ビールがおいしくなり、そして、何だか子供の頃の夏休みが懐かしくもなって、(まだまだ早いけ
ど)今年初の「少年時代」がイントロドン!
こんなに和める親水イベントなら、将来は家族で参加させてもらおうかな~といつもの幸せ妄想で幕
を閉じた川祭りだったのでした。
あー夏休み・・・・・・・・・・・・チョイトカムバック!!
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