西米良ブログ

2009年11月の記事

「黒木さんがいっぱい」の訳

以前、当ブログ「黒木さんがいっぱい」に掲載しましたが、西米良村には同じ姓がたくさんいます。

では、 「なぜ、同じ姓が多いのか?」

 

西米良村民歴8ヶ月。今日は、この「同じ姓」の謎にまつわる話しをご紹介します。。

(私が、いろんなところで見聞きし、理解できた範囲の内容を、要約して書きます。また、歴史ですので解釈が多数あります。ご了承ください。)

 

※ (%)は平成20年8月5日 住基人口のデータです。

 

理由は、 「山に囲まれた地形」 と 「平家・菊池氏 追討の歴史」 にあります。

 

① 平家一門

 平安末期、 「壇ノ浦の戦い」に敗れた平家が椎葉に逃れたことは有名ですが、その一部が米良に入山し隠れたといわれています。

 この時の流れを引き継ぐ姓が、「那須 (約5%)」 「右田」 と言われています。

 

② 南朝の公家・武将一族

 南北朝の戦いで敗れた、天皇方の味方となった南朝の公家・武将一族が、市房山を越えて、米良に入り、後に「米良姓」を名のったと言われています。

 この一派の大将であった大王様にちなんでか分かりませんが、西米良には今でも、「大王」という地名があり、そこから見下ろせる「元米良」では、昭和2年に高貴な方が使用していたと思われる「星兜鉢」が出土しています。

 

③ 菊池氏

 1501年(室町後期)、隈府城主(現在の熊本県菊池市)の菊池武運が、北朝の圧迫から逃れる際、菊池氏絶滅を防ぐため、ひそかに嫡子(通常、家督を継ぐもの)を米良山中に落ち延びさせ、その後、米良一帯を治めました。この菊池氏(米良では「米良姓」)の統治は、明治維新まで続きます。

 この時の家臣の名が、 「中武(約17%)、黒木(約15%)、上米良(約7%)、田爪(約4%)」等であったと言われています。

 

 

 明治維新後、農民も姓を名のるようになった時、上記の名を付けたのではないかと思われます。

 

 「山に囲まれた地形」ゆえ、追討時に「隠遁の地」となったこと、数百年も菊池氏一族による統治が行われた歴史が、今でも村民の姓や思想などあらゆるところに深く根付いているようです。

 

 小さな村で、大きな歴史を感じさせられますね。

 

※ 写真は、R219から小川に向う村道で撮影しました。

  紅葉も終わりに近づいています。

 

 

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日時:2009年11月27日 08:00  投稿者:西米良駐在員

社人

皆さんにとって、「祭り」といったら何を思い浮かべますか?

私にとっては、「まつり宮崎」や「花火大会」など、祭りは夏の行事でした。

 

西米良村民にとっての「祭り」は『神楽』です。「冬の風物詩」 なのです。

 

西米良村では、7箇所の神社もしくは天満宮で神楽が奉納されますが、

今日は、「村所八幡神社」 で奉納される 『村所神楽』 についてご紹介します。

 

タイトルの 『社人』  これ 「しゃにん」 と読みます。

社人とは、村所神楽を舞う人を意味しますが、社人になるには条件があります。

 

一 西米良に生涯を捧げる覚悟のある者

 

 以前ブログにも書きましたが、西米良の子ども達は15歳で一端村を離れます。

その後、村で就職あるいは家業を継ぐため村に帰ってきた者など、当然永住する者になります。

よって、昔は、「長男」のみがほとんどだったそうです。

 

一 「彼岸ごもり」を終えた者

 

 「彼岸ごもり」とは、春3月彼岸の頃、社人希望者が村所八幡神社の社務所で1週間共同生活をすることです。

 村所神楽の舞手は男ですので、男だけの共同生活

また、彼岸ごもり中は「女性が作った物に手を付けてはいけない」という掟がありますので、男だけで自炊をし、弁当を作って仕事に行き、夜になると社人としての勉強をするのです。

 男子校?男子クラス?野球部の合宿??? 女性の私には想像できない世界があるようです。

 

 さらに、午前2時、白装束に身を包み、村所八幡神社から山を下り、一ツ瀬川で、初日に教わった呪文を唱えながら身を清めます。いわゆる「みそぎ」です。

 この時、この姿を人に見つかってはいけません。犬にほえられるなど動物に見つかってもいけません。見つかったら神社に戻って最初からやり直しです。

 想像してみてください。西米良3月の深夜です。夏でさえ冷たい清流一ツ瀬川です。

 

 

 こうしてなった「社人」は、村でも一目置かれる存在となります。

 村所神楽の社人は現在30名。

「あの社人のように、品のある舞が舞えるようになりたい!」

現在、社人をされている光○さんにも、そんな憧れの社人がいらっしゃったそうです。

 

 伝統・文化とは、こうして受け継がれていくものなのですね。

 

※ 写真は携帯で撮ったので写りが悪いのですが、先日、光○さん宅で行われた飲み会の席で突然行われた村所神楽のセッションです。

 「太鼓が叩きたい」という小学1年:幸○○君が、光○さんに「笛を吹いて」とおねだりし、実現しました。この後、偶然居合わせた小学6年:○武君が、ハタキを剣に見たてて舞いました。

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<西米良神楽情報>

◆12月5日(土) 児原稲荷神社 ・ 狭上稲荷神社

◆12月12日(土) 小川米良神社 ・ 横野産土神社

◆12月19日(土) 村所八幡神社

 

日時:2009年11月20日 08:00  投稿者:西米良駐在員

水をください・・・

マラソンシーズンですね。

亀組とはいえ一応トライアスリート。トレーニングの一環として、各地のマラソン大会に出場します。(単に、一人で練習する根性がないのです・・・。)

 

今日は、西米良でのランニングにまつわるエピソードを一つお話しします。

 

西米良に引っ越してきて間もない4月第2周目の日曜日。

村所(役場と私のアパートがある場所)から熊本県球磨郡に面する八重地区までランニングをしました。片道約7キロ。計14キロ。

 

その数日前のこと。 「八重地区」の利○さん(80歳)を訪ねました。

奥様と二人、村に委託されて植樹した100本の桜が元気に育っているかをチェックすることを日課とされています。

帰り際、「また、来ます。」と言った私に、

奥様 「いつ来る?」

私  「休みの日に来ます。」

奥様 「休みの日はいつ?」

私  「土日です。」

奥様 「ふ~ん」

 

「いつ行くとはっきり言わなかったけど、もしも待っていたらどうしよう・・・。」

どうしても気になったので、練習がてら走って行くことにしたのです。

 

西米良超初心者だった私。読みが甘かった。

車で通っていたので覚悟はしていたものの、延々続くゆる~い上り が想像以上に堪えます。

喉が乾き、探せども探せども見つからない自動販売機とお店屋さん。

「利○さん宅の手前に公民館があったから、あそこに自販機があるはず」

期待はあっさり裏切られ、 「やばい。これで利○さんが出かけていたら給水できない。」

 

運よく、利○さんご在宅。

利○さん 「あれ、誰じゃったかね」

私     「先日、訪ねた役場の菊川です。また来ると約束したから。」

利○さん 「じゃったかね。服が違うとわからんもんね。」

 

私のことも、「いつ来る?」の話もすっかりお忘れになっていましたが、美味しいお茶とお菓子をご馳走になり、「村所は遠かばい。車で送って行ってやる。」とおしゃる奥様の申出を必死に断った(送ってもらっては練習になりませんので)桜が残る日曜の午後でした。

 

先日(11/14と11/15)行われた「カリコボーズの温泉まつり」で久しぶりに利○さんご夫妻にお会いしました。(今回は覚えていてくださいました。)

 

桜は通常、植樹して花が咲くまでに7~8年かかるそうです。

4月に初めてお会いした時、

『うちの桜は完璧よ~。毎日、見に行きよるもんね。鹿が食べんごと見張っとるもんね。花が咲く頃は、もうオレは生きとらんばい。ハッハッハッハッハ』

と豪快に話されていたことを思い出しました。

 

※ 写真は「カリコボーズの温泉まつり」の様子です。

  前日の雨が嘘のような澄み切った快晴となりました。

  担当M○さんの日頃の行いがいいからかな。

 

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日時:2009年11月17日 14:00  投稿者:西米良駐在員

公民館

葬儀場所 : 「○○公民館」

 

皆さん、公民館って葬儀会場になるってことご存知でしたか?

 

7月上旬だったと思います。役場で回覧文書に目を通していると、戸籍係から「訃報」の回覧がありました。

死亡日、通夜・葬儀の日時・・・・場所   ここで私の目が止まったのです。

「場所 : ○○公民館」 

 

そんなことも知らずして、中山間地域対策の仕事をしているのかとお叱りの言葉をいただくかもしれませんが、私の中に、公民館がお葬式の会場になるという考えが全くありませんでした。お葬式は、自宅か葬祭場で行うものと思っていましたから。(私が西米良で驚いたこと NO1 かもしれません。)

 

清武町出身の母に尋ねたところ、「昔は、公民館でもしよったよ。今はどこもしてないけどね。」との回答。

 

私の実家(宮崎市)では、年に1~2回ほど公民館掃除の当番が回ってきますが、「前回の掃除から1度も使われてないのかな。」と思われることが多いです。

 

村の人によると、ちょっと前までは結婚式も公民館で挙げることがあったそうです。

 

 

現在、村内には8つの公民館があります。

どこの公民館も立派な調理設備があり、事あるたびに婦人会やJA女性部が利用し、立派なオードブルやお弁当を作ります。

 

公民館の多くは、ミニバレーボールができるくらいの小さな体育館付きです。西米良では、ミニバレーボールが盛んで(特に女性)、毎週定期的に練習されています。

 

もともと公民館とは、そういうものだったのかもしれません。 

住民が集う行事を一手に引き受け、生活に根付いた場所。

 

それが、時代とともに新しい産業やサービスが生まれ、コミュニティのあり方も変化し、その役割を少しずつ失っていったのでしょう。

西米良村には幸か不幸か、冠婚葬祭場はありませんし、大人数にすぐさま対応できるような仕出し屋さんもありません。個人が少しでも大きなことをするには、集落の協力を得ざるを得ない。

だから、公民館がその意義を保ち続けているのかもしれません。

 

とはいえ人口減少・高齢化が進む過疎地です。

集落の労働力は減っていき、一人当りの負担は増えています。

それでも、先祖から受け継いだ歴史あるこの地で、生きたいと思う村民の心。

 

様々な問題が絡み合い、バランスを取ることが難しい局面にあるようです。

 

※写真は、西米良温泉「ゆた~と」近くの高台から「かりこぼうず大橋」方面を写したものです。

 今年の村の紅葉は格別だと、黒木村長がおっしゃっています。「今週末が最高だろう」と。

 山に映る山の影は、街では見られない光景ですね。

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日時:2009年11月13日 08:00  投稿者:西米良駐在員

山の中心で愛をさけぶ

初めに、韓国岳で亡くなった子どもさんのご冥福をお祈りします。

以前、当ブログ「西米良村消防団」でも書きましたが、山には魔物が住むのか、時として普通では考えられないことが起こるようです。

寒く真っ暗な山の中、どんな思いをしたか、無事の帰りを待ちわび、これからこの事故を背負って生きる家族のことを考えると非常に苦しいです。

山間地の西米良村にとって、他人事ではないニュースでした。

 

 

話しは変わって、ドリカムの 『LOVE LOVE LOVE』 いい曲ですよね。

「~涙がでちゃうんだろう~♪」

 

10月31日(土) 午後3時33分 『秋米良芸術祭前夜祭(音楽祭)』 がスタート!

場所は、「健康増進広場」(山を切り開いて作られた広場からは、米良の山々が一望できます)

いつもはグランドゴルフのおじいちゃん・おばあちゃんで賑わう広場が、この日は芸術に包まれました。

 

私、自称「文科系トライアスリート」。こう見えても、教育学部音楽科出身。かつては、真剣に音楽活動をしていた時期があるのです。(今は、甥っ子姪っ子と歌を歌うくらいですけど・・・)

 

私が感動したのは、第一部も中盤にさしかかり、西日が山肌を照らし始めた午後5時すぎ

西米良村立ふたば保育園保育士 フミ先生(いつも「グフッ」と笑うチャーミングな女性。3年前、温泉まつりのカラオケ大会でグランプリに輝いています。)が歌った 『LOVE LOVE LOVE』

お腹の底から奏でられるハスキーボイスが、西日に染まった山々をこだまし、

「どうして涙がでちゃうんだろう~♪」状態

寸前まで、「空を押し上げて~♪」とゲラゲラ笑いながら空を押し上げていた私が泣くのを見て、大うけする役場職員を無視し、聞き入ってしまいました。

 

たまには、芸術にひたるのもいいものですね。

ドリカムのコンサートに行きたい!!!

 

※写真は、「秋米良芸術祭前夜祭(音楽祭)」の様子です。

 フミ先生には、天使の笑顔・美紀さんと村内をドライブしてゲットした野生の花束をステージ下から贈りました。

 この他にも、村所小の子ども達や、村の歌声自慢の皆さん、80歳代後半ニシキさん・一江さんによる「祝いめでた」、村外アーティストなど多数が出演されました。

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 11月1日~29日 「秋米良芸術祭」開催中

◆弥勒祐徳 米良神楽絵画展・・・小川城址公園 民俗資料館

◆五六正明 西米良、宮崎PRポスター展・・・JA西都西米良支所3F

◆小河孝浩 写真展 おかえり・・・小河写真工房

◆上板谷公民館ギャラリー(ふすま書アート等)・・・上板谷公民館

◆古民家ギャラリー(絵画・写真展示)・・・村所地区古民家ギャラリー

◆九州の温泉 和手ぬぐい展・・・西米良温泉ゆた~と

◆似顔絵バスギャラリー(温泉バス内に展示)

◆宵がたり(11月29日 14:00、18:00の2回公演)・・・菊池記念館

◆ワークショップ ※要予約(定員あり)

 写生会・撮影会(11月22日 9:00~12:00)・・・おがわ作小屋村  

 ホオズキ小灯し作り・・・上板谷公民館

   (11月1日、8日、22日、29日  1回目 10:00~12:00 2回目 13:00~15:00)  

詳しくは、西米良村観光協会まで 0983-36-1111

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日時:2009年11月 6日 13:40  投稿者:西米良駐在員

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