神楽の特等席にて
皆既月食が観測された12月10日の夜。
椎葉駐在員菊野さんの神楽デビューを応援するため、月食と競争するかのように奥日向路(国道
327号)を西へ西へと向かいました。
菊野さんが舞う「上椎葉神楽」のデビュー会場は、椎葉村を代表する文化財・鶴富屋敷!
毎年奉納されている上椎葉神楽ですが、この鶴富屋敷で神楽が奉納されるのは3年に1回なのだ
そうです。
(↑ 夜の鶴富屋敷・・・・・写真ではわかりづらいですね。。)
これまで鶴富屋敷の中に行ったことのなかった私は、よもやこのような形で屋敷の中に入ることがで
きるとは・・・と感慨深げに上椎葉神楽を鑑賞しておりました。
初めて鑑賞した上椎葉神楽、駐在員K君(これよりイニシャル)の鮮烈デビュー・・・・・・などなど
一夜で感じた事はたくさんあるのですが、一緒に応援に駆けつけたチーム事務局の皆さんと、何より
も練習からずっと関わってきたK君本人から上椎葉神楽の魅力をお伝えできると思いますので今回
は私目線で書かせていただきますね。
ちなみに、敢えて一言書かせていただきますと、K君の舞は新人とは思えない堂々としたナイスな舞
で、今やすっかりホームとなった椎葉村でいきいきしている様子が伝わってきました~(保護者目
線!?)
さて、そんな私が特筆したいのは座った場所の絶妙な位置取り。
私の隣に座っていた地元のおばあちゃん達が、舞台で舞われている神楽に合わせて「神楽せり
歌」を歌っていらっしゃったのです。
この「神楽せり歌」は、2月に奉納された諸塚村の立岩(たていわ)神楽の時にも地元のおばあち
ゃんがマイクを片手に夜中までずっと歌っていたのが印象に残っています。
特に歌う役が誰かと決まっているわけではないけれども、誰でも歌い方を知っているわけではないよ
うで、地域のおばあちゃん達は伝統のせり歌を伝えていく貴重な存在だと思いました。
そして、上椎葉地区のおばあちゃん達もどこか懐かしくてかわいらしい声で、自分の好きなタイミング
で神楽の雰囲気を楽しみながら歌っているかのようでした。
年に一度の神楽を本当に楽しみにしているのだなぁと横で感じながら、隣でせり歌を直に聴けるとい
うこれまでとは一味違った神楽の鑑賞に特等席の気分を味わわせていただきました。
やがて、そのおばあちゃんが私に話しかけてくれます。
おばあちゃん:「今日はどこから来なったと?(来たの)」
T :「宮崎市からです。」
おばあちゃん:「じゃあ、泊まっていくんじゃね?」
T :「神楽を見終わったら車を運転して宮崎まで帰るんですよ~。」
おばあちゃん:「あら~、そりゃお酒を飲めんで(飲めなくて)残念やね~。」
T :「はい~・・・・・。(そうなんです!ノドが渇いて泣きそうです!←※心の声)」
おばあちゃん:「じゃあ、神楽を楽しんでいきないね~。」
たわいもない会話ですけれども、久々に地域の方とほのぼのとした気持ちで話せたような気がして、
飲んでもないのに何だかポカポカしました。
さて、
K君の神楽デビューを見届けて満足し、身も心もほんのり温めた後、月食が終わった満月の明かりに
照らされながらひたすら宮崎市を目指すこと約3時間・・・・・・・・・朝午前5時。。
西の空に輝くきれいな満月のモーニングムーンに感動する一方で、数時間後の「青島太平洋マラソ
ン」の応援という現実を受け止めて浅い眠りに突入するTだったのでした。
